アルバイトの悪ふざけと企業活動 | アルバイトスクープ!
アルバイトスクープ!
2015年10月13日

アルバイトの悪ふざけと企業活動

アルバイトの悪ふざけがソーシャルメディアで拡散されて問題になる ケースが多い。そこで求められる企業側の対策とは。
編集部

昨今、アルバイトが勤務時間中に原材料で遊んだり、冷蔵庫のなかに入ったりといった悪ふざけを行い、それを写真に撮ってTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアにアップする事件が問題になっています。アップされた情報は瞬く間に拡散され全国規模のニュースになり、当該のアルバイトの解雇はもちろんのこと、最悪の場合は企業そのものが倒産するケースも出てきています。

ここでは、そうした事件がなぜ起きて、どう防げばいいかを考えていきます。

メディアリテラシーの低さ

このような事件が起きてしまう一番の原因は、ソーシャルメディアユーザーのメディアリテラシーの低さにあると考えられています。TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアは、まさに現在アルバイトをしているような若者世代を狙って開発されたツールです。常に誰かと繋がっていたいという欲求が強い彼らにとって、ソーシャルメディアのリアルタイムで情報が共有できる性質はうってつけのもの。 しかし、そんな即時性にとらわれすぎるあまり、自分が繋がっている範囲への注意・関心が高まる一方で、「常に不特定多数に見られている」という意識は薄まってしまっているのではないでしょうか。だからこそ、軽はずみな言動が起きやすく、なおかつ目立つ。ソーシャルメディアの特長である即時性は、こうしたメディアリテラシーの低さを招く要因であることも忘れてはいけません。

企業側ができること

こうした事件が起きた場合、一番に責任を取るべきなのは、行為に及んだ本人です。では、個人のメディアリテラシーだけが問題で、従業員を雇っている企業側に問題はないのでしょうか。企業側にもできることがあるのではないでしょうか。 例えば、ソーシャルメディアの利用についての講習を行うこと。これは私のアルバイト先で半年に一回、実際に行われているものです。ソーシャルメディアの使い方の良い例、悪い例をそれぞれ紹介し、悪い例のなかでは、アルバイトの悪ふざけによって企業に影響が出た実例も取り上げられています。このように定期的に実例をもって紹介されることで、実感として自分の頭に残るので、ソーシャルメディアの利用にあたって、より意識的に注意を払うようになります。 ソーシャルメディアの怖さについて教育する企業側の努力も必要なのはないでしょうか。

人と向き合うこと

前述したような道徳的な対策はもちろん大切だが、いくら徹底しても、極論として企業に恨みを持った従業員がそれを晴らすために事件を起こす可能性がないとは言い切れません。 そこで考えられるもっと根本的な予防策は、従業員満足度の向上である。アルバイトやパートに対しても、社員と同じような評価制度や報酬制度を導入することで、仕事に誇りを持ってもらえる仕組みを作っていくことが重要です。そうすれば、企業に対する愛着や帰属意識が生まれ、自ずと積極的に貢献するような行動・態度が育っていくはずです。

Return Top